第20章 転校生の時間
律「右指先破壊、増設した副砲の効果を確認しました。
次の射撃で殺せる確率、0.001%未満。次の次の射撃で殺せる確率、
0.003%未満。卒業までに殺せる確率、90%以上。」
…彼女は、経験を積む度に どんどん進化していくのだろう。
律「よろしくお願いします、殺せんせー。続けて攻撃に移ります。」
そして、画面の彼女はにっこりと微笑んだ。
……彼女は、彼女なら…殺せんせーを殺るのかもしれない。
政府が送り込んだ機械に、まんまと殺せんせーは殺られるのか?
ってか、地味にさっきから飛んで来る弾が痛ぇんだけど!!
俺は機械から頭を正反対の方向へ向け、教科書を機械の方向に置いた。
正反対の方向、というのも 赤羽の方なわけで…
カルマ「あれ~?何々?光ちゃんは俺に夢中なのかな~?」
なんてからかわれた。
光「何でそうなるんだよ。単純に銃弾が当たるからこっちに向いた
だけだろうが。あ、それとも?赤羽は俺にこっちに
向いてほしかったのか~?」
と、俺も負けじと言い返す。
よくこんな感じの会話はするんだが、大体 赤羽が折れている。
しかし、今日は
赤羽「だって光ちゃん、機械の方ばっかり見て こっち向いてくれない
じゃん?」
と、ニヤニヤしながら言い返された。
珍しいな。