第17章 台無しの時間
あのあと、俺達は結局 車に乗せられてどこかへ連れていかれた。
光「…って、俺も縛られんのかよ!!」
リュウキ「当たり前だろ。あんな急に態度変えやがったら
誰だって怪しむに決まってるじゃねーか。」
いや、まあ確かにそうなんだけどよ…
くそぅ、絶対 騙されてると思ったんだけどなー!!
リュウキ「ま、あんな高い声も出るし、胸もあったし、お前が女だって
いう事は分かったからお前も連れて来たんだよ。」
嵌められた…のか?
まあ、どっちにしろカエデと神崎さんも心配だったし 結果オーライか!!
…あれ?そういや奥田さんは何処行ったんだ?
すると、
茅野「…ッ、犯罪ですよね コレ。男子達 あんな目に遭わせといて!!」
と、カエデが言った。
それに対して不良は
不良「人聞き悪ィな~修学旅行なんて、お互い退屈だろ?
楽しくやろうって心遣いじゃん」
と返してきた。
不良「な、まずはカラオケ行こーぜ、カラオケ。」
茅野「なんで京都に来てカラオケなのよ!!旅行の時間 台無しじゃん!!」
カエデ…こんな時でも鋭いツッコミだな。
リュウキ「わかってねーな。その台無し感が良いんじゃんか。そっちの黒髪の
彼女ならわかるだろ?」
黒髪…神崎さんか?
そう思っていると、不良の奴がケータイをいじり出し
神崎さんに突き出した。
神崎「……!!」
リュウキ「さらおうと計画してたら逃がしちまった。ずいぶん入り浸って
たんだなぁ。まさか椚ヶ丘の生徒とはね~」
さらう?一体どういう事だ?
あのケータイの画面も見えなかったし。
リュウキ「恥ずかしがる事ァねーよ、楽しいぜ台無しは。
堕ち方なら俺等全部知ってる。これから夜まで、台無しの先生が何から
何まで教えてやるよ。」