第17章 台無しの時間
赤羽「ほらね、渚君。目撃者いないとこならケンカしても
問題ないっしょ。」
すると、その後ろから
リュウキ「そーだね。」
ゴッと赤羽を鉄パイプで殴った。
光「赤羽!!」
リュウキ「ホント隠れやすいな、ココ。
おい、女さらえ。」
不良のリーダーっぽい奴がそう言うと
茅野「ちょ、何…ムググッ!!」
カエデや神崎さんを押さえ始めた。
光「カエデ!!神崎さん!!」
杉野「オイ、何すんだ…」
杉野と渚が不良に殴りかかると、あっという間に2人とも
倒されてしまった。
光「杉野!!渚!!」
ヤベぇ。残るは俺一人…
多分、コイツらは高校生ぐらいだろう。
今の俺が何かしたって、悔しいが敵わねぇ!!
赤羽や渚、それに杉野も心配だが、それ以上にカエデや神崎さんが心配だ……
不良「おやおや、そこの兄ちゃんは怯えて動けもしてないですよー?」
よし、やるしかねぇ。
光「…兄ちゃんだなんて、ひどいな~。俺っ……“私”は女だよ?
今日は修学旅行だからテンション上がってコスプレしてるの!
それよりもお兄さん。強くてカッコイイな~!!私もつれてってよ」
いつも以上に高くて甘い声を出し、内股になり、フードを取る。
そしてリーダーっぽい奴の腕に絡む。
仕上げに上目遣い。
どうだ!!ビッチ先生直伝の男を落とすテクは!!
俺は美形だ。これにオチねぇ奴なんていないだろ!!
リュウキ「お、おう。そんなに言うなら連れてってやるよ。」
そう言った不良の顔は、少し赤かった。
っしゃ!成功。
カエデと神崎さんは俺が守るからな!!