第17章 台無しの時間
~渚side~
少し経った後、僕は何とか目を覚ました。
杉野も何とか起き上がれているようだ。
そんなとき、
奥田「み、皆!!大丈夫ですか!?」
…奥田さん?女子は連れて行かれたんじゃ…
奥田「…ごめんなさい。思いっきり隠れてました。」
そういう事か。
渚「…いや、よかった。奥田さんは無事で。」
すると、多分1番ダメージが強かったと思うカルマ君が起き上がった。
カルマ「……車のナンバー隠してやがった。多分盗車だし、どこにでもある
車種だし、犯罪慣れしてやがるよ あいつ等。」
すごい、あんな状況でも あの人達をちゃんと見ていたんだ。
カルマ「通報しても、すぐに解決しないだろうね。…ていうか、俺に直接
処刑させて欲しいんだけど。」
そう言ったカルマ君は、怒りに満ちた表情をしていた。
僕も、茅野や神崎さんを連れ去るなんて許せない。
……ん?
渚「あれ?そういえば光は…?光は確か男装してたはず…」
杉野「あいつら…光までさらったのか!?」
杉野の言葉に、皆が停止する。
奥田「…そうですね。光さん、美形だし…ありえない事では
無いと思います!!」
カルマ「…何それ。だったら尚更タダじゃ置けないんだけど。」
そう言ったカルマ君は、さっきよりも もっと怒っている様だった。
僕だって、許せない。光までさらうなんて…
旅にトラブルはセットとはいえ、あまりにトラブルがデカすぎる…
そんなとき、目に入ったのは僕のしおりだった。
~渚sideEND~