第17章 台無しの時間
~カルマside~
俺は皆が寝た後、喉が渇いたから
飲み物を買いに、自販機へ向かって居た。
その途中、廊下の窓の前に誰かが立っている所を見つけた。
少し近づいてみると、金色の髪のショートカットだったから
俺は間違いなく光ちゃんだと思った。
だから俺は
光「光ちゃん…?」
と呼んだ。
そして、振り返った彼女は
何故か とても悲しそうで、今にも泣いてしまいそうな表情だった。
俺はいつも強気な光ちゃんしか、見た事が無かったから
驚いた。
そして不謹慎にも、その表情を
“美しい”
と思ってしまった。
光ちゃんは俺だと気付くと、
光「どうしたんだよ、赤羽。まさか枕が変わると眠れないのか~?」
と言って、いつもの強気な笑顔になった。
赤羽「そんなワケないでしょ、飲み物買いに来ただけ。
…光ちゃんこそ、何してたの?」
そう言うと
光「いや~、何か目が覚めてな!ちょっと旅館内 歩いてた。
俺もそろそろ戻るわ。じゃあな!」
と言って去ってしまった。
…何であんな表情してたんだろ?
その謎は、深まるばかりだった。
~カルマsideEND~