第17章 台無しの時間
そして夜、皆 明日のためにって早く寝たんだが
俺は まだ眠れそうに無く、目が覚めていた。
仕方ないから俺はそっと大部屋を出て、しばらく廊下を歩いた。
この旅館は結構古いけど、なんだか落ち着く作りだった。
ふと、窓の外を見てみると 三日月がでていた。
そうだ、もう満月って見れねぇんだっけ…
…今の俺らの担任のせいで…
あと残り11ヶ月___
時間は着々と迫って来ている。こんなんで殺せんのかな……?
______俺は、夜の三日月を見る度に思い出す事がある
光「兄貴………」
もう一度、もう一度だけでいいから。
兄貴に逢わせてください_______
そんな時、俺の後ろから
「光ちゃん…?」
と、呼ぶ声がした。
振り返ると、そこに居たのは
赤羽だった。