第13章 支配者の時間
放課後、俺はナイフで素早くせんせーを刺せるように特訓していた。
あのマッハのスピードに、ついていかねーと。
そしてそろそろ帰ろうと思い、教室に荷物を取りに行くと…
渚が、職員室の前のしゃがんでいた。
光「何やってんだよ、渚。」
そう話しかけると、渚は驚いた様にビクッとしてから振り向き
渚「なんだ、光か…光こそ何やってたの?」
光「俺は特訓してた。…で?渚は?」
渚「実は、今…理事長がこの職員室に来てて…」
光「理事長が!?」
そう言って、俺も渚と同じように職員室を覗いた。
うわ…本当に理事長が来てるんだな…。
何話してんだろ?
理事長「率直に言えば、ここE組はこのままでなくては困ります。」
殺せんせー「…このままと言いますと、成績も待遇も最底辺という
今の状態を?」
理事長「…はい。」
やっぱりか、俺の予想は当たっていたんだな。
E組に希望を持たせないって事。
理事長「私が目指すのは、5%の怠け者と95%の働き者がいる集団です。
“E組の様にはなりたくない”“E組だけには行きたくない” 95%の生徒が
そう強く思う事で…この理想的な比率は達成できる。」
殺せんせー「…なるほど、合理的です。それで5%のE組は
弱くて惨めでなくては困ると」
そういう意図があったんだな。
この差別には……けれど、この教育理念は本当に正しい事なのか?