第2章 二度ある事は三度ある
冷静さを取り戻すと、高尾は名前を聞いていなかったことを思い出し夏美に尋ねた。
「そういえば、君名前は?何年?クラスは?」
「あたしは1年の氷室夏美です。今日転校してきました」
「マジ!?転校生かー!しかもタメじゃん!!あ、俺は高尾和成ってんだ!よろしくでっす!!」
(一緒のクラスになんねえかな〜)
なんて思った高尾だが夏美の次の言葉に驚愕した。
「タメって?」
「へ?同い年ってことだよ!」
「あ、そういう意味なんだね!」
「うそ、知らなかったの!?」
夏美が頭を縦に振ってうなづくと高尾は笑いを堪えきれず、腹を抱えて吹き出した。
「ブフォ!…アハハハ!ハハ!ひーっ!マジでっ!!どっかのお嬢様かよ、君は。しかも、さっき流しちったけど、無理矢理ですつけるの面白えー!!」
「What!?How rude you are!! (何ですって!?失礼ね!)」
初対面であるが、さすがの夏美も高尾の言葉が癇に障って思わず英語で怒った。
小学校低学年から今年の夏までずっとアメリカにいたためか、感情が抑えられない時はつい英語で言うことがよくあるのだ。