• テキストサイズ

Field Of View〜君を捕まえたい〜

第4章 相棒とマネージャーの果敢な日々


夏美の言った一言がずっと高尾の頭で駆け巡っており、高尾は勢いで告白したことを改めて至極後悔した。


しかし持ち前のポジティブさが発揮され、ある言葉が引っかかる。


(待てよ!まだ無理なの。ってどうゆう事だ!?)


高尾は鬼気迫る感じで夏美に尋ねる。

「ねえ、そのまだ無理なのってどうゆう事!?」

夏美は高尾に聞かれて自分の言った事を思い返し、悶々とした。


(え!まだ無理なのって言ったっけ!?…あ、言ってた!ど、どうしよ。告白されるなんて思ってなかったから口が滑っちゃったけど、まだ気持ちに整理がついてないからどう言えばいーのかわかんないよー!)



「えーと、それは…。」

夏美は目線をずらすのは失礼だと思いながらも、気持ちがはっきりしなくて高尾の目を見ることができない。

(てか、日本男子って付き合う時に本当に告白してくれるんだね。どーしよ、こっぱずかしい!)

現実逃避で呑気にカルチャーショックも受けていた。



なかなか答えてくれない夏美に高尾は選択肢を絞らせて、耳打ちをする。

「…つまり、俺の事嫌いじゃないってこと?」

「ひゃっ!」

耳に吐息がかかって夏美は変な声が出てしまい、耳と顔が真っ赤になる。


(…耳よえーみたいだな。こんな時に色っぺぇ声出すなよ。このまま黙られたら俺何するかわかんねー。)


(高尾君のために早く答えないと…。なんか変な声出しちゃったし!!にしても耳打ちずるいよー。)


沈黙に耐えられない高尾は最後の警告をしに、耳打ちを再度する。


「…嫌いじゃないかどうかだけでも聞きたいんだけど。このまま黙ってたら俺、何するかわかんねーぞ。」


鈍い夏美も流石に高尾が言った最後の言葉の意味がわかった。
また艶のある声を出しそうになったが我慢して、夏美は勇気を振り絞って次の一言を言った。


/ 205ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp