第4章 相棒とマネージャーの果敢な日々
そして11時前、るるぽーとに先に着いたのは高尾であった。高尾は夏美を待ち切れずにそわそわしている。
(あーやべー。緊張してきた。手汗が半端ね〜。)
ポケットにしまったハンカチを取り出して高尾は手汗を拭く。
財布を取り出し、ネットで買った前売り券が入っているか再度確認する。そして、男子のエチケットも念のため入れている。
(こいつの出番はいつだろうねー。使うかどうかも怪しいけど、持っとくに越したことはないし結局入れてるというね。)
すぐにおいしい展開が来るとは思ってないのについ期待してしまう自分に悲しくなる。それを見たせいか、またエロい妄想が繰り広げられてしまった。
(夏美ちゃん、肌白いし色素薄いよなー。乳首ピンクだったりして!てか、夏美ちゃんの裸見たら興奮しまくりで俺なにすっかわからない…。)
だが、そんな事をする前に高尾はある重大な事に気が付き、頭をぼんと叩く。
(そーだよ!今日手繋げるチャンスじゃん!まずそっからだよ、俺ってば!あと、プリクラも撮りてーな!)
まだ付き合えなくても楽しみはいっぱいあることに高尾は思いを馳せていたところで、待ちに待った夏美が高尾の前に走って現れた。
「ごめんね、高尾君!ギリギリになっちゃったね!待ったでしょ?」
「いやー、俺も来たばっかだし大丈夫大丈夫!!」
(俺の為に走って来てくれたのがマジ可愛いから許す
!!)
走って息が上がっている夏美に高尾は満面の笑みで迎えて、夏美の呼吸が落ち着くのを少し待つ。
「落ち着いた?」
高尾は優しく問いかける。
「うん。もう映画始まっちゃうけどチケット大丈夫かな?」
心配する夏美に高尾は財布から前売り券を目の前にかざす。夏美はそれを見て一気に目を輝かせる。
「ふっふーん!これで心配ないのだよっ!」
「前売り券か!ありがと〜!後で払うよ!」
「いやいや、ここは奢られとけって!」
「え!悪いってば!この前も奢ってもらったのに…。」
なかなか引き下がらない夏美に高尾は腕時計を見て半ば強引に夏美の手を引っ張って、映画館へ向かおうとした。