第4章 相棒とマネージャーの果敢な日々
ーSide 夏美ー
私は宮地先輩に促されて、鍵とボールやゴールのお片づけをお願いし、三人にお辞儀して体育館を出た。
自転車を颯爽と漕いで帰宅したら、お兄ちゃんが夕飯を作って待っててくれていた。
「おかえり、夏美。今日はお前の好きなドリアだぞ。」
機嫌がとてもいいみたいで、お兄ちゃんは必殺スマイルで私を迎える。
だって妹の私ですらもかっこよくてドキッとするの。
本当同じ血の繋がってる兄妹とは思えない。
「ありがとー!うっわ、美味しそ!いただきまーす!」
手を合わせて言ってから、私は勢いよくもぐもぐと食べる。その様子をお兄ちゃんは微笑みを浮かべて見ていた。
「あれ?お兄ちゃん、食べないの?」
「ああ、俺はもう食べ終わったからさ。ほらほら、ゆっくり食べないとむせるぞ。」
そう言われてから私はすぐむせてしまい、お兄ちゃんに背中をさすられる。
「ほら、言わんこっちゃない。」
「ゲホッ、ゲホッ!…ふう!やっと落ち着いた。ありがと、お兄ちゃん。」
今度はむせないように焦らずゆっくり食べる。
そしたら、ホワイトソースとチーズのトロトロ具合と中のチキンライスとの絡み具合が絶妙で、私の舌が思わずうなる。
「うーん!!すっごい、美味しいよ!!」
「だろ?今日は上手く出来たんだ。」
「ふふ。お兄ちゃんの彼女になる人はきっと幸せだね〜。」
本当は彼女なんてできて欲しくないけど、お兄ちゃんを今以上に困らせたくなくて私は作り笑いをして言った。
「はは。何言ってんだよ。それにお前を任せられる人が現れるまでは、彼女を作るつもりはないよ。」
予想外なお兄ちゃんの言葉に私は恥ずかしくなり、口にまだ含んでいたドリアを噴き出しそうになる。
お茶を飲んで半ば強引に飲み込んで、私はやっと喋れる状態になる。
「もう、お兄ちゃんってば!!それにお兄ちゃん以上の人なんていないよ〜。ずっとパパやママ、お兄ちゃんと一緒にいたいもん!」
お兄ちゃんはちょっと呆れた顔をしたけどそれ以上に笑ってくれた。そして私の頭を撫でる。
「全く、お前って奴は。すごい嬉しいけど、お前のそういうとこが心配なんだよ。」
お兄ちゃんに言われて、私はずっと心にしまっていたことを言う。