第3章 エース様に万歳!
「ただいまーっ!」
「おかえり!お兄ちゃん、今日は遅かったね!部活?」
「おう!まーな!」
俺がドアを開けると、妹ちゃんが出迎えてくれた。
そして俺は夏美ちゃんに兄貴がいることを思い出し、我ながらしょうもないことを考えた。
兄貴さん、いつも夏美ちゃんにおかえりって言ってもらえんのかな?あんな、可愛い妹いたら幸せだろ〜な〜。
あ、でも妹だったら付き合ってチューしたりエッチできねーな!!
兄妹じゃなくてよかったわ〜!!
俺は知らない内に顔がにやけて、玄関にたってた妹ちゃんに気味悪がられた。
「お兄ちゃん、何にやけてんの!?キモ!!」
「ちょっ!キモいは余計だろ!」
「てか、お兄ちゃん、何かいい事あった??」
妹ちゃんが怪しむように俺に尋ね、女のカンって恐ろしいと思った。そして、適当な事を言って誤魔化す。
「おう!今日のシュート、百発百中だったからよ!すげーだろ?」
「ふーん、そうなんだ。相変わらず、バスケ馬鹿なんだから。」
妹ちゃんはまだ怪訝そうな顔をしているが、構わず俺は風呂に直行した。
風呂からチャッチャと上がり、髪を乾かし腰にタオルを巻いて部屋に上がりスウェットに着替える。
俺は今日のお礼をするため、真ちゃんにメールをした。
ーー真ちゃん!今日はありがとな^^
おかげで明後日、夏美ちゃんとデートすることになったんだぜー!!
一体どういう風の吹き回し?俺、マジびびったんだけど。
送信ボタンを押すと数分したら真ちゃんから返事が来て、早速チェックする。
ーーふん、お前がなかなか行動に移さないから仕方なく手助けしただけだ。
文面を見て俺は細い目をこれ以上ないくらい見開いた。
普段他人に興味がないあいつだから余計な。だけど俺はそんなあいつをついついからかってしまう。
ーーへー。意外と真ちゃんって優しいんだな。惚れちゃいそう♥
ーーおい、俺はそんな趣味はないからな!!
とにかく、明後日はやらかすなよ。
ーー冗談に決まってんだろ~( ̄∀ ̄)あー、おもしろw
そんな事わかってらあ!
じゃーな、ツンデレなエース様(^ε^)-☆!!