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-----フクオカファーストハイスクール-----

第1章 うるさいギタリスト


川辺の土手に、座る人影が二人。

「よぉーし、これからチャゲ先生のギターレッスン、始めるぞー!!」
そう言って、チャゲは背負ってきた大きな黒いケースから、アコースティックギターを取り出す。
「俺のはアコギだけど、授業で使ってるヤツ・・・クラシックギターと演奏方法はほぼ変わんないからね。だいじょぶ」

「・・・ん、エリー、準備は良いか?」
まだ何も言葉を発していなかった自分に、チャゲが声をかける。

「あっ大丈夫。わざわざごめんね、秀之くん。」

「チャゲでいいぞチャゲで。ほれ練習だ、『チャゲ~~~』ってそこの川に向けて叫んでみぃ!」

「恥ずかしいよ・・・」

「そうだよなぁ!ぷぷぷ。江里ちゃんの乙女心を傷つけちゃったね。俺って罪深きオトコだわ」

話してみると案外話しやすい。ふざけているようでこちらのペースに合わせてくれている。


「もしかして男と二人っきりになるのコワイ??だったら次回から場所変えたり友達連れてきたりとかするけど」

「いや、怖くはないよ。」

「そーかー!なら良いんだよ。安心安全だな。俺モテモテだから女には困んねーし。ぷぷ。
ただ俺は平和主義だからいいけど、将来変な男にほいほいくっついて、取って食われたりとかするんじゃねーぞ」

やっぱり気遣ってくれてるんだなって感じる。


「さーてと、このまま喋ってたら日が暮れる。
そいじゃ始めるよっと。まずはギター持ってみなよ」

「こう?」


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