-----フクオカファーストハイスクール-----
第3章 アヤシイ雲行き
「うーん・・・」
「俺はやってない」って言うチャゲを信じるとすると、
チャゲではない人がやったか、
チャゲが自覚しないでやったか。
でも今回のだと自覚してないのはありえない内容だったから、その考えはナシ。
自分で言うのもなんだけど、チャゲとはけっこう信頼関係にあると思うから、嘘はつかないと思うんだけどな。
でも言うのが苦しくて嘘付いたかも。考えたくないけどね、選択肢として存在はするって話。
それだったら、
全部チャゲがイタズラしたか、
全部じゃなくても少しやったか。
「最初はギターの弦に挟めてたピック無くなったんだけど、
俺がどっかに置き忘れたんじゃね?無くしてたんじゃね?って思ってたのよ。」
「それがホントは盗まれてたってことだね」
「たぶんそうみたいでさ。3枚くらい消滅したあたりに、弦に挟めないようにして、
ピックケースにしまっておくようにしたわけ。
そしたら弦が全部緩んでて、ああイタズラだな、って。
張りたての弦でもなかったし、絶対おかしいと思った」
※張りたてだと安定しないうちは緩んだりするぞ!
ピックを盗れなくなったから弦をいじったのね。
「それで?」
「ここで放っておいた俺も悪いんだけど、数日後には弦が切れてたんだよ。
それも普通に使ってりゃ切れなそうな、弦の真ん中あたりをブッツン。
1弦と2弦が切られてた。3弦に傷がついてて、たぶんあとは太いから無理だったみたい」
ここまでくるとさすがに悪質だね・・・
「ひぇー。でもペグまでやられたんでしょ」
「そうなんだよな。気をつけてはいたんだけど、ちょっっっっっっっっっっっとした隙にやられたわ。
ペグ1つ無くなってたし、取ったペグも持ち去られたし、そのペグの弦も抜かれてるしで、
結局ペグと弦交換したから小遣いぶっ飛んだ」
「えーそれだけお金を使わせるなんてすごい被害じゃん!!!!!」
「そうなんだよなー」