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-----フクオカファーストハイスクール-----

第3章 アヤシイ雲行き



「んで、同じくギターやってるチャゲを疑って・・・ってワケ?」

「ああ・・・そのね、弦緩ませられたときに昼休み教室でチューニングし直しててさ、
そこでイタズラされたんだなーって話してたらまわりの奴らに広まってった。
それでまわりの奴らがチャゲじゃねって噂するようになった」

「ソレが広まってったのね」

「ん。俺も自然にチャゲがやったと思ってたのかもしんない。
同じくギターをやってる身だから、疑われるのも当然かも。
最初聞かせられたとき俺だってそう思ったよ」
そう言ってテーブルの上にうつぶせのようになる飛鳥。

「俺、確たる証拠もないまま周りに流されて疑ってたんだな」
顔だけ上げてそう話す。

「そっか。・・・まぁ、あと、これはないと思うし言いにくいけど、
ほんとにチャゲがイタズラしたかもしれないし」
でもあんなに泣いてたんだから嘘ではないんだろうな・・・

「・・・・・・可能性としてはなきにしもあらずだな」
今度は顔を下げて話す飛鳥。
こんな体勢になれるってことはそんなピリピリしてないのかな。
案外スムーズに進んで良かった。
飛鳥を怒らせたりなんかしたら絶対コワイよね。

「でも私と話したときすごい泣いてたから、あんま嘘とは考えたくないな」
自分もうつぶせになってみる。
そして顔を上げたら、同じく顔を上げた飛鳥と目が合い、なんつーかほほえみあう。
よかったーこんなムードで。


「お待たせいたしました。チョコレートパフェのお客様」

あらぁ、パフェ来ちゃった!店員さんに見られちゃったよ!
私も飛鳥も起き上がる。

「・・・はい!」
パフェを自分の前に置いて貰う。

「抹茶パフェのお客様」

「はっはい」
あるぇ?飛鳥、ちょっと耳が赤いぞ。

「ご注文は以上でおそろいでしょうか?」

「「はい」」

「ごゆっくりどうぞ~」
店員さんが去る。
飛鳥の耳、ゆでたみたいになっているぞ。
あー、こりゃ飛鳥照れてんな。こんな相談をしている状況で照れられるんかい。
変なとこある人だな・・・
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