-----フクオカファーストハイスクール-----
第3章 アヤシイ雲行き
「飛鳥っ」
「あぁ江里ちゃんじゃんか。ここ危ないのにいいの?」
・・・人に囲まれている飛鳥に学校で突撃するのは、かなりの勇気がいる上に、騒ぎになると困る。
だからこないだのコンビニで、飛鳥を待ち伏せして接触に成功したのだ!
「いや、飛鳥とちょっと話がしたくて」
話を聞いて貰わなくては。
「俺と?」
「うん」
「ほぇ。何の話かな?すぐ終わるなら聞くけど」
「いや、ちょっとかかりそうかな」
「ん、じゃ、けっこう時間あるならどっかファミレスとかで話す?」
ファミレスとな。小遣いもあるし構わないかな。
「私はいいけど・・・飛鳥は大丈夫なの?」
「甘いもの食べたくてメロンパン買いに行こうとここ来ただけでさ、
ファミレスでパフェとドリンクバーなんかでも俺OKだし」
・・・・・・メロンパン・・・さすがだ。
「メロンパンは買わなくて良いの?」
「俺コンビニ大好きで、入ると1時間くらい出てこないから・・・
今入ったら・・・・・・分かるね?」
えっ。そうなの。
「・・・へぇ・・・それなら・・・やめておいたほうがいいね」
「だろ?じゃ、ファミレス決まり!こっから一番近いとこ・・・どこ」
「ここからだと・・・歩いて10分くらいのとこにあるよ」
「じゃあそこでいっか。行こうぜ!」
・・・ひとまず話す環境は整ったね。よし。