-----フクオカファーストハイスクール-----
第2章 北海道からの転校生
「・・・で、千歳から福岡に来たの。」
「ほー。重明くんってホントは博多っこだったのねー。」
ちょっくら喋っていて分かったのだが、
彼の名は宮﨑 重明。
下の名前は重明だったのね。
で、小学校は福岡だったんだけど、中学校入学してすぐ北海道行って、
そいで今回また福岡に戻ってきたんだと。
今は背が高いけど、チビなことを悩んでたら最近急にぐんぐん伸びてきたらしいんだと。
「あっ、ここまで来たらもう行けるかも。すぐそこだよね。」
と、重明くん。
「そうそうそこ!」
「何回も言うけど、つきあわせちゃってごめんね。ほんと助かった・・・
ありがとう江里ちゃん。」
「いえいえ、練習がんばってね!」
手を振ると、
「おう!」
手を振り返す重明くん。
・・・・・・・・・
彼を見送ってほっと一息。
初めての接触があんな形になるとは。
眉毛もびしっとしてて目もぐりっとしててこえーな、とか思ってたけど、
言い方を変えれば男らしくてかっこいい顔つきなんだよね。
そんなかっこいい人のけがの処置を保健室で手伝うとは・・・
くそぅ、誰だってときめくだろうがあああああああ!!!
今日はラッキーな日でした。そういうことにしよう、うん。