-----フクオカファーストハイスクール-----
第1章 うるさいギタリスト
「はい、これで完食!ごちそうさまでした!!!」
カランとチャゲがスプーンを置いたそこには、空になったパフェグラス。
「ごちそうさまでした!」
とうとう二人で全て食べ尽くしたのだ。
「美味かったな!俺は満足だ!そーだろ?」
「うん、おいしかった!」
・・・パフェはおいしかったけど、それ以上に、
手と手がぶつかったりだとか、
二人で同じパフェをつっつくのって、その、間接キスじゃないかとか、
そんなことを意識してしまっていた。
そのあと雑談タイムに突入して、ずーっと喋っていた。
ふと時間を確認すると、もう一時間半以上ここに居座っていたことに気づく。
「ね、もう一時間半以上ここにいるよ私たち。」
「あ、ほーんとだ。話に花が咲きすぎて、時空を超越してたわ。
ほんじゃー帰りますか!」
チャゲが席を立つ。自分もいすを引いて立ち上がる。
財布を出そうとすると、
「エリー、会計は俺がするよ。今日は俺が頼んで付いてきて貰ったんだからさ。」
「でも・・・」
「いいってば。男はこーゆーとこでかっこつけたい生き物なの!」
・・・と。
「ふふ。お似合いのお二人ですね」
うわあ店員さーん!!そして赤くなるチャゲ。もー。
結局最初に言っていたとおり、チャゲのおごりでごちそうになった。
それから駅に戻って、解散。
駅までの間も話せて、うれしかった。駅に着く時間を延ばしたくて、遅めに歩いたな。
「今日は楽しかったよー!!ほんとありがとねエリー!」
「いや、こっちこそおごってもらっちゃったりして・・・ありがとう」
「楽しかった?」
「うん。お腹もいっぱいだし、チャゲと話いっぱいできて満足満足」
「よかったぁ~。俺もエリーと喋るの楽しくてさぁ~。
こう、俺に群がるキャピキャピした女子群と違って話しやすいんだわ。」
チャゲからそう思われてたなんて、なんか嬉しいな。
「そうなんだ~。」
「ああ。とにかくな、今日はお前も存分に楽しんでくれたようで安心だわ。
気をつけて帰れな!おうちに帰るまでがお出かけです!!!」
「うん!じゃーねー!!!」
「また明日学校でな~~~!!」
こうして、チャゲとのランチはとても楽しいモノとなった。