第2章 2咲目,入団
そして、ついに入団テストの時間になった。
あぁ…緊張するな…。
でも、大丈夫。いつも通りやればいい。
深呼吸して肩の力を抜いて…。
よし、行こう!
私は気合いを入れて外の訓練場に向かった。
訓練場には既にリヴァイさんの姿があった。
「来たか。始めるぞ、準備はいいな」
「はい!よろしくお願いします!」
早速テストが始まった。
対人格闘技、立体機動装置の操作、今まで訓練してきたことを行っていく。
そして一通りのテストが終わると、リヴァイさんが私の前に立つ。
「これが最後のテストだ」
「はい」
「…お前は人類に命を捧げることが出来るか」
「…はい。私の命はこの兵団と共にあります」
「お前は…俺に命を預けられるか」
そんなの、決まっている。
「もちろんです」
私はリヴァイさんの目を真っ直ぐに見つめた。
少しの間目をそらさず、私の心を見たリヴァイさんは目を閉じた。
「…いいだろう。これでテストは終わりだ。結果は今日の夜、エルヴィンの部屋に来い」
「はい!ありがとうございました!」
テストが終わって宿舎に戻ると、兵士たちがお疲れ様!と労ってくれた。
あぁ、本当にここは温かいところだ。
合格すれば、本当に私の仲間となる人達。
お父さんとお母さん…お兄ちゃん…見ててくれてるかな…。
喜んでくれてるかな…。
きっと、喜んでくれてるよね。
私は兄の形見であるナイフを見つめ、抱きしめた。
刃はしまってあるから怪我はしない。
夕飯まで、部屋で少し休もう。
眠くなってきちゃった…。
部屋に戻った私はベッドに倒れ込むようにして横になり、眠りについてしまった。