第2章 “エース”を連れ戻せ
涙声の笑いが、用具室にしっとりと染み渡る。
「ははっ、後輩にここまで言わせちゃうなんて…やっぱり俺は情けないなぁ……」
「そんなこと……」
東峰先輩は静かに私を見詰めると、ゆっくりと目元を細める。
「こんな俺だけど、また仲間に入れてくれる?」
「! はい…!」
────烏野の”エース”が帰ってきた。
その安心感にフッと安堵が込み上げて来た。これで烏野バレー部はまた一歩前進だ。
…そういや、思い返すとさっきの私、割と恥ずかしい事言ってるかもしれんので思い出すのやめとこ。
「よく言った旭ッ!!」 「旭───ッ!!」 「旭さぁんッッ!!」 「旭さんさすがっス!!」
?!