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【ハイキュー!!】行け!烏野高校排球部

第2章 “エース”を連れ戻せ



「何で、どうしてですかッ?どうしてまだ、」

「俺は、許されたわけじゃないだろうッ!!」


東峰先輩の言葉に肩が跳ねる。鼓膜に余韻が残り耳が痺れる様な感覚がしている。


”許されたわけじゃない”


その単語が脳裏を巡る。東峰先輩がゆっくりと顔を上げる。そこには哀しげに細めた瞳を湛え、微笑を浮かべた表情があった。


「俺は、最低な事をしたんだ。それなのに、簡単にここに戻って来て良いわけ、ない」

「最低な事、って……」


東峰先輩は唇をきつく噛み締め、眉根を寄せる。ゆっくりと唇に突き立てた歯を離すと静かに言葉を漏らす。

「俺は、みんなに、仲間を裏切るようなことしただろ。勝手に部活休んだり、しかも、スガに責任感じさせたり、西谷にも…酷い事言った」

東峰先輩の顔が下がり、再び表情が姿を隠す。

「アイツら、怒ってなかった。でも、俺がした事は最低だ。自分の力不足だったのに、それにムカついて八つ当たりして…。アイツらを傷つけた…!!俺に、ここに戻る資格なんて、ない…」


私は黙って彼の言葉に耳を傾けた。同時に沸々と数々の感情が沸き起こり始める。自身もその感情達が何なのか把握出来ない。

でも一つぐらいは理解出来た。


「東峰先輩、今から怒りますけど、どうか許してください」




───────────怒り。

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