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【ハイキュー!!】行け!烏野高校排球部

第2章 “エース”を連れ戻せ


―――――ガララララララッ!


「ただいま瀬戸!ほいっ!瀬戸も飲むか?」
「えっ、良いんですか?ありがとうございますッ」
「どーいたしまして!」
よっこらせっ!と呟くと、スガ先輩は私の隣に腰を降ろした。スガ先輩は紙パックに付属しているストローを取り、プスリとパックに突き刺すと、中のカフェオレを吸い出す。
私もスガ先輩から頂いたカフェオレに口を付ける。カフェオレの苦みと甘味が喉を滑る。あ、これ美味しい。

「あっ、スガ先輩。このカフェオレいくらですか?お金お渡しします」
「えっ?!良いよ瀬戸!俺が勝手に買って来たんだから!それに、このカフェオレ美味しいだろ?瀬戸にも飲んで貰いたくてさ!」
照れ臭そうにニカッとスガ先輩は笑顔を浮かべる。
何ていうか、その笑顔は割りと本気でズルいと思う。そんな素敵な笑顔で言われたらもうお礼しか言えないじゃないか。
「ありがとうございます。先輩」
「へへ、どういたしまして!」


現在私達は東峰先輩の教室から少し離れた空き教室で待機している。この教室は普段滅多に使用されないらしく、損傷している物や古い資料等が雑多に積まれている。位置が悪いのか、昼間でも薄暗いこの教室は隠れるのに最適だと、先刻スガ先輩から説明を受けた。

私達は今廊下側の扉の近くに腰を下ろしている。床に指を滑らせると、鮮やかな床の色が現れる。これはスカート埃まみれだな。と、若干ショックを受けているとスガ先輩が不意に口を開いた。

「瀬戸はさ、どうして旭を連れ戻したいって思ったの?」
「え?」

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