第7章 おかしな烏野高校排球部
暫しの間沈黙が私を襲う。どうしたのかと気になり、そろりと顔を上げる。すると影山さんの丸い綺麗な瞳と目が絡む。思わずドキッとし、肩が跳ねてしまう。
無表情にも関わらず、1枚の精巧な絵画の如き、そして神秘的にすら感じられる。思わず見入っていると、影山さんが不意に手を出してきた。
「あの、これ、やるよ…」
「え…?」
影山さんの手元を反射的に見ると、その手の中には、小さな包みがあった。
「これ、その…お前に、お礼、みたいな…」
「え、あ、昨日の?」
影山さんはこくんと頷き、更にずいと包みを押し付ける。
「あ、ありがとうございます…!」
「ん…」
包みを受け取ると、影山さんは少し気恥しそうに頬を掻く。まさかお礼を貰えると思ってなくて、嬉しさが胸を駆け巡った。お礼のプレゼントは、ペイズリー柄を基調とした袋に、インドの装飾を施した像のシールが貼られていた。
「これって、あのお店の……?」
「ああ、一緒に行ったお店で買った物だ。…嫌だったか?」
「いえ全然っ!!嬉しいです!!」
寧ろあのお店私の好みどストライクだから。
「あの、開けても、良いですか…?」
「えっ?あ、ああいいぞ…」