第7章 おかしな烏野高校排球部
「……変わった人だな」
「そ、そうですね。中学からの友達なんですけど未だに謎が多いです…」
ちゅーか未だにどういう性格の持ち主なのか把握出来てない。でも凄い良い奴だぜ。
「あの、ところで影山さん」
「ん?」
「私へ何の御用ですか?」
謎多き△△の話題は横へと放り投げ、影山さんの用事が第一優先だ。
不可解な答えの見えない話をあーだこーだそうじゃない等口論するなど、クラムボンとは何なのかを真剣に考える位無駄な時間だ。
まあそれはそれで楽しいんだけれど。
「あー…その、実は瀬戸に頼みがあって…。それで、その話、部活行きながらしてぇな、って…」
「えっ、い、一緒に部活行くってことですか…?!」
影山さんの予想外の頼みに思わず声を上げた。やべえ声裏返った。
「ああ。…ダメか…?」
「い、いえ、そうじゃなくて。そ、そのいつもは日向と一緒じゃないんですか?」
「ああ、日向には先に行っててくれって頼んだ」
おおマジか、本気というか用意周到だな影山さん。私何かドキドキしてきた。
「そ、そうなんですか…。じゃ、じゃあ一緒に行きましょうか」
「おう…」
湯気でも吹き出そうなくらい熱い顔を隠しながら声をかけた。
チラッと影山さんの様子を窺うと、心なしか影山さんも緊張しているように
見える。うおわああああ…何か私まで緊張する…!!
歩調を揃えて歩き出すと、私は、バクバクと煩い心臓の音が、隣を歩く影山さんに聞こえてしまいそうで、ぎゅっと胸元を抑えた。