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【ハイキュー!!】行け!烏野高校排球部

第7章 おかしな烏野高校排球部


「運動をしているなら、まず自分の体を大事にしてください。部活の仲間の人達の為にも、早く治して欲しいです。だから、私はそのお手伝いをしているだけです。どうか気にしないで下さい」

そう伝えると、彼は呆然としたように私を見詰めると、しばらくするとしっかりとした瞳で私を見据る。
「うん。ありがとう。本当に、ありがとう」
その言葉に私も安堵する。彼は強情なところもあるが、きっとしっかりとした人なのだろう。







ところで今思ったんだけど、この跪いてる感じちょっと王子様っぽいね。
「ところで、この跪いてるのちょっと王子様っぽくてカッコイイですね」







彼とまさかのシンクロ120%かよ。いやでも私カッコよくない。
「あ、でもそうなると俺お姫様ですか?」
「そ、そうなりますね」
「それは嫌だなぁ。王子様が良い~…」
不服そうにちょっと唇を尖らせる彼を見て、元気が出てきたみたいだと安心し、私は膝を叩いて立ち上がる。
「あ、もう行きますか?」
「はい。そろそろ」
そう答えると、彼はありがとうございましたと言い会釈をする。私も会釈をして、彼との別れにほんの少し名残惜しい気持ちを抱えながらも公園を出口へと近づく。そこで、ふと立ち止まり、彼へ向き直った。

「あの」
「あ、ハイ。どうかしましたか?」
慌てたように私に瞳を向けた彼に、私はちょっとした悪戯のように忠告した。














「私、自分を大切にしない王子様にはときめきませんから」



「……えっ?!」
「それでは、お大事に」
「あ、ちょっと!!」









そう言い残すと、私は公園を出て走る。彼の呼び止める声が後方から投げかけられているが、知らないふりで走り続ける。ていうか私何してんだろうか。
最近何となく肝座ってきたよね。いや、良い事なんだけど、良い事なんだけど…


何か、バレー部入って少しずつ培われて来た度胸が、変なところで発揮されてるのは気のせい、











じゃねぇな。

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