第4章 猫と鴉は再び兵刃を交える
「俺、1年の犬岡走!ミドルブロッカーやってるんだ!!よろしくな!」
「同じく1年、芝山優生です!リベロやってます!!よろしくです!」
「二人とも、よろしくお願いします」
「「お願いします!!」」
ハーゲンダッツコンビは元気一杯な挨拶をしてくれた。うんうん何か1年生って感じで良いな。同い年の人安心する。
「おっし!自己紹介タイム終了だな。そろそろ試合始まるから、気合入れてけよ」
「「「「うス!!!」」」」
黒尾さんは皆の張りのある返事に軽く頷くと、次に私の方へ顔を向ける。
「瀬戸は、烏野の方でもやってたように仕事してくれて構わないから。そこらへんはお前に任せる。試合の間は監督の側に控えててくれな。えーと、あー、他に何か聞きたい事とかあるか?」
「いえ、大丈夫です。でも、もし何か分からないことがあれば質問させてください」
「おう。わーった」
そう言うと、黒尾さんは私に背を向け大きく伸びをした。その姿は黒猫を連想させる。
黒尾さんはメンバー達に瞳を向ける。ピンと張り詰めたような表情に、一瞬無音の空間が広がったかのようにな感覚に陥る。
「お前ら、始まるぞ」
音駒高校対烏野高校。因縁の再戦、
──────開始。