第4章 猫と鴉は再び兵刃を交える
「俺も、そう思う」
「えっ…?」
驚いて顔を上げると、影山さんは気恥ずかしそうに、頬を掻いた。
「瀬戸に言われて、俺もそう思った。だから、何つーか……ありがとな」
「! いえ……」
お互い照れ臭くなり、視線を逸らす。が、思い出したように影山さんが声を上げる。
「あっ、でも!別にアイツは相棒じゃねぇし!そんなじゃないっ!」
「え、え!?で、でも、私にはそうとしか、」
「そんなんじゃないッ!そんなんじゃないッ!!」
照れ隠しの為に全力否定する影山さん。何だかおかしくて頬が緩みそうになった。でもきっと胸を張ってお互い相棒だと公言する日は、そう遠くはないだろう。
─────きっと、すぐそこだ。