第4章 猫と鴉は再び兵刃を交える
私達二人は、金髪の彼の言葉により戸惑いに包まれる。しばらく呆然とその場に立ち尽くしたところで、大事な事を思い出す。
「あっ、日向戻らないと!」
「あああああああああっ!!そうだロードワークの途中だったんだ!!あー瀬戸探しに来てくれたのにごめんなぁ…」
「気にしないで良いんだよ、日向が無事で良かった」
「瀬戸…」
日向は申し訳ないという表情の中に、どこか嬉しさを滲ませている。そんな顔されると私が泣きそうになるじゃないか。大分涙脆いんだぞ私。
「早く戻ろう。みんな心配してるよ」
「おう!ホントにありがとな瀬戸!」
そうこうして無事日向を見つけ、二人並んで元気一杯走ってみんなの元へ帰りましたとさ。
「ところで日向、あの金髪の人って日向の知り合い?」
「ううん、初めて会った!孤爪研磨っていうんだぜ!」
日向本気でコミュニケーションレベルカンストしてると思うんだけど。ありあまるそのコミュ力缶詰にして分けてくれや。