第2章 月光の明かり
私の親は俗に言う 毒親 だった
父は私が産まれる時に不倫をしほかの女性を身ごもらせた
母はそれをきっかけに私が5の時に離婚した
そして母子家庭になったうちは朝から夜まで母は働きに出ていたこともあり 私が家の家事の全般をしていた。
母は仕事のストレスで些細なことで私を殴った
部屋が汚い 食事中に喋るな 顔が父親に似ている
理不尽だ そう思う事もない
これが「普通」だと思っていたからだ
だが12の時にこれが普通では無いと気づいた
それでも逃げる事も助けを求める事もできず私は過ごした
その頃からだ 涙が出ない 痛くない
世界は皆が思うよりとても残酷だ
いじめられていれば助けてもらえる 虐待を受けていれば助けてもらえる それは漫画やドラマの中だけだ
子供が愛をなんだと問うても辞書を持ってきて「何かを大切に思うこと」と説明する
アザがあっても 「躾だから仕方がない」と説明する
«愛って痛いの»
凄く覚えている。
テレビの中、誰か小さな女の子が言っていたセリフ
あぁそうだ 痛みは愛だ。
先生も警察も説明できなかった答えはこれだった
だからお母さんは私を叩く 痛いのは愛だ。 愛されてる 私は愛されてる。愛されてる。私は、、。