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君の名前は、、

第2章 月光の明かり


「はぁ」


「はぁ、、、」

ため息

ため息しかでない

1:30


若手社長夫婦との会食を終え帰っきたらもうこんな時間だった
やっとの自由な時間。
だがしたいことは浮かばない
疲れているが眠る気も慣れずソファーに腰かけ天井を仰ぐ

今波に乗っている若手社長夫婦はとても仲が良さそうだった
十数年前に死んだ母は父とこんなに仲が良かっただろうか
幼い頃の記憶はどれも朧気で現実だったのか捏造の記憶定かではない

「成功するまで何回も挫折を一緒に乗り越えてくれた」

嬉しそうに話す彼は幸せに満ち足りていますという顔だった

――――――――――――――――――――――――――――


「ところで、征十郎くんは付き合っている女の子とかいないの???」

お酒が入ってきたからだいぶ馴れ馴れしいな。
そんな事を考えていた俺は突拍子もないその質問に少し言葉が詰まった

「ふふふ、、、別に隠さなくたっていいじゃない 貴方くらいの歳はお盛んじゃないの??」

社長夫人がいたずらっぽく笑いながら聞いてくる
俺はこの手の話が大の苦手だ
今まで勉強 部活 仕事で手一杯の人生でいつ恋愛などにうつつを抜かす時間があったのかとイラついてしまうのだ

「そうですね、お付き合いしてる方はいますよ」

咄嗟に嘘をついた


「その子とは長いの?」

永遠と惚気話を聞かされた挙句に「俺実はまともにお付き合いしたことないんです」なんて口が裂けても言えるものか
小さなプライドが征十郎をそうさせた
ここはどうかこの話を他にそらせなければ
面倒になる前に

「おふたりに比べたら全然長くないですよ、それより」
「写真とかないのかしら!征十郎くんが選んだ女性見てみたいわ!」

食い気味で話に割り込んでくる
面倒なことになってきたぞ、、、
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