第10章 起床

黄瀬said

っち…






俺らと雨の日に出会い、



雨の日に別れ、




雨の日に再開する。












何かの歯車が決まっているように。




また、その歯車が動いたように俺とっちは再会した。













俺は昔から不安に思って居たんだ。



何時かっちが俺らの前から居なくなるのかもしれないって言うこと…。





なにか確信できることがあったわけでは無いけれども、












何処か




何処かそんなことを感じずには居られなかった。




彼女と関われば関わるほど。





事実、彼女は俺らの前から消えて行った。







そして又会った。




何の因果か…。





今度は離さないっスよ。











俺の前から居なくなることなんて絶対嫌ッスから。
















































だが、何もわかって居ない無垢な少年には彼女の闇は分からない。


故救えない。



彼女さえもわからない深い深い闇。










それは今、





ますます大きくなろうとしつつある。













ある古びたアパートで1人の少しやつれた男が呟いた。












「ようやく…見つけたよ。






。」






不穏な影は、闇は…





とどまるところを知らない。