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真夏の残像(黒子のバスケ)

第13章 幻想


日向side


影虎さんが一息ついた所で俺はを見た。










そこで俺は息を飲む。











あいつは泣いてなんか居ない









笑っていた。





嘲る様に。











涙など出て居なかった。














その瞬間、の目から一筋の光がこぼれる。









泣いた。













が泣いた。














声もあげず一人で声を押し殺して。








昔からお前はそうだもんな。









最近の笑わないお前も嫌だが、こうやって声を押し殺して泣いてるお前も嫌だよ。
















ぽんッ






「順…君?」





「泣きたい時は泣け。





みんなの前でとか考えなくて良い。







本気で泣いて、本気で悲しんで…



























また、

笑ってくれればそれで良い。」














「うわぁぁぁぁ‼︎」











途端、崩れたダムの様に声をあげて泣く。







その隣から離れない俺。








離れないことだけが今の俺にできることだった。
























影虎side





これだけ言っても



ほんのひとつまみだけ言っても




あれだけは苦しむんだ。





中途半端な優しさは人を救えねぇってよく言ったもんじゃなえか?








ようやくまた笑えたというのに…



早過ぎたかもしれんな…




由妃、




お前だったらどうすんだろうな。






でもな、お前の娘は







また大きくなろうとしてるぞ。











頼むから









見守っててやってくれよ。





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