第9章 病院
日向side
俺たちはカントク達が車で病院へ行くのを見送った後、一応部活に戻る事にした。
「…ちゃん、大丈夫かな?」
「…。分かりません。」
「うぉっ!!居たのか!?」
「…居ましたよ。」
「…という事は、勝手に片付けばっくれたっつー事だな?」
「…。」
「ダァホ!」
俺は黒子にゲンコツを食らわせると、伊月に目を向けた。
伊月は険しい顔をしていた。
の事が心配なのだろう。
「…そう言えば、黒子ってちゃんと同じ中学だよな?」
伊月が口を開く。
「はい。部活も…一緒でした。」
少し暗い顔で黒子も答える。
「へぇ。んじゃ、が今日みたいになる事ってあったか?」
一番気になる事を聞く。
「……今日みたいな事は、ありませんでした。
さんは何時もとても優しく、明るい人でした。
そして誰よりもバスケットボールを愛していた。
そしてその笑顔を奪ってしまったのも僕達だった。
先輩達も知ってますよね?
僕達は、ずっと間違ったバスケットボールをしていた。
さんは誰かが間違ったことをしていると人一倍敏感に反応します。
そして、ある練習試合の時、1人のメンバーが言った一言を聞くとさんは不調を訴えました。
ひたすらその時も頭が痛むようでしたけど…。」
「なんて言ったんだ?その、1人のメンバーってヤツは?」
俺は気になった事を聞く。
「…それは…」
「日向ーーー!伊月ーーーーー!後…黒子!」
一番知りたかった事を聞く事を妨害され、ムカつきながら後ろを振り返る。
するとコガ達がいた。
「1年生は適当に理由つけて帰ってもらった!
あれ…?
ちゃんとカントクは?」
「…知らん!」
「えーー!?まさか…誘拐!?」
「ちげーよ!ダァホ!」
俺はコガに突っ込みながらひたすらについて考えていた。
が本当に何処かに行っちまいそうで不安な気持ちを拭えずに、俺たちは帰路に着いた。