第7章 虚偽
順平side
に話を聞いてからの夜…
俺は寝れんかった。
孤独で押し潰されそうになっててそれでも1人で戦ってるアイツを思い出すと苦しくなって寝付けんかった。
モヤモヤした頭を晴らすために俺は走った。
すると民家の桜の樹の下に女の子がいた。
少し気になって、走るコースを変えて近づくと…
だった。
俺は驚いた。
こんな時間にアイツがいるなんて思わなかった。
何か呟いているから耳を澄ましてみた。
「私は何処にいればいいのか…」
今にも消え入りそうな声で呟いた。
ここで止めないと本当にが何処かに行ってしまう気がして…
俺の体が動いた。
久しぶりに会ったは全く笑わなくなっていた。
カントクが言ってた通り…殆ど表情も無くなっていた。
そりゃあそうだよな。
まだ高校生だもんな…
本当の親子じゃない…本当の姉妹じゃない…かもしれないと思って自分でなんとか出来る歳じゃねえもんな。
それに…きっとお前のことだ。
帝光中学校の時にもなんかあったんだろ?
もう良いんだよ。
お前が苦しまなくて。
もうお前が苦しんで…心で泣く姿は見たくねぇ。
きっと…
きっと…
お前がまた笑えるって信じてるから。
戻ってこい。
…。