第24章 星屑の泪
どうしてそんなことを…
栞鳳はずっと
刈真のことを見つめていた。
刈「…幸宏…さ…」
沙「…え!?」
幸宏さん…!!?
なんであの人の名前が
ここで出てくるの!!!!?
私は少しパニックを起こしていた。
栞鳳は、
「そう…」と一言呟くと、
さっと立ち上がる。
栞「…やっぱりそうだったのか」
…?
栞鳳の背中を見ながら、
私はその言葉の意味を探していた。
刈真は、また眠ってしまっている。
どうしたらいいかわからず、
結局そのまま黙っていた。
栞「あ、」
沙「は、はい!?」
完全に裏返った私自身の声が
キッチンに木霊する。
栞鳳はゆっくりと
刈真を担ぎ出した。
沙「え!?大丈夫ですか!!?」
栞「僕も男だよ~?
こんぐらい持てないとね♪
しかも刈真君軽いから」
栞鳳は、空いた片手で
私にピースをした。
栞「そういえば、
沙織ちゃんはなんで
一階に降りてきたの?トイレ?」
沙「え…?…あ」
栞鳳の一言で、
私は目を大きく見開いた。
そうだ…
翠さん…!!!