第24章 星屑の泪
別荘を出たら道なりに沿って
歩いていく。
そうすると、
自然に民家が見えてくるのだ。
私はお財布を片手に、
時たま吹いてくる潮風に
あおられていた。
優一は、その風を受けて
小さくくしゃみをした。
優「…あー…」
沙「如月さんのくしゃみって
可愛いですね、くしゅんって」
話題を切り出すと、
優一の顔がのそっとこちらを向き、
「好きでやってんじゃねぇけどな…」
と首を傾げた。
沙「自然なものなんですよ」
優「ほー…」
そうこうしている内に、
コンビニの明かりが目についた。
あそこが良さそうだ。
私たちは、そのコンビニに
向かい、少し早歩きをした。
「いらっしゃいませー」