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「 水色の革命 」

第24章 星屑の泪








別荘へ帰宅すると、
それぞれシャワーを浴びてから、

すぐに夕食の
準備が行われた。

今日の担当は、美紀と大河。



ふたりがキッチンに
横になって並ぶ姿は、

まるで仲良しな夫婦を
見ているようだった。




翠「こら優一!
  テレビばっか見てないで
  働きなさい!!」


優「んぁ…?」


翠「もう…ほんっと情けない…」




ソファでの2人のやり取りも
見ていて面白いものだった。

そんな光景を眺めていると、
キッチンの方から美紀の声が聞こえた。




美「あ、お砂糖何処にあるかしら」





私はあっ、と思い、
急いで立ち上がる。

その時、ソファから翠が
「あ、砂糖は買わないとないよー」
といった。



…良かった。ナイスです!




私は翠にグッドサインを送る。
黄ばんでいる砂糖なんて

見たくも使いたくもないだろう。




美「そうなの?困ったわ…
  お砂糖がないと…」


沙「あ、じゃあ私買ってきます!」


美「え、本当!?」


沙「はい!」



満遍の笑みで美紀を見つめると、
彼女は申し訳なさそうな顔をして

「それじゃあ…お願い」

と私に頭を下げた。



「まかせてください!」と
胸を張って応える。

すぐに財布を取り出して、
リビングを出ようと思ったが、

その前に頭に閃いた。




ソファに駆け寄り、
若干半目状態の優一に声をかけた。



沙「…如月さん!一緒に
  砂糖買いに行きましょう!」


優「…ぁ… ねみぃ…」


沙「そんなこと言わずに!」


優「んぅ…んん。」



優一は首を横に振る。
私は、必殺技を使うことにした。






沙「もし一緒に買いに
  行ってくれたらおかしを―――

優「はやく行こうぜ」



私が気づいたときには、
もう優一に引きずられていた。




沙「え!ちょっ、ちょっと待って!」


優「ぺろぺろキャンディーだぞ…」






そんなやり取りをしていた
私たちは、リビングの扉を開けた。







翠「ほんと…情けない…」


大「子供かよ」


連「あはは…」








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