• テキストサイズ

「 水色の革命 」

第24章 星屑の泪







美「会長様たちのチーム、
  遅いわねぇ」


大「もうすぐ来るんじゃねーか?」


琴「あ、来たよ!」






私たちのチームが山頂に
ついてから約10分程後。

琴音が指を指した林の方から、
三人の人影が見えた。




連「あ、良かった。
  刈真君たちだ」





連がいうと同時に、私も
刈真の姿をしっかりと確認できた。


翠は大きく手を振っている。
その顔は、にっこりと笑っていた。











翠「やっほー!たっだいまぁ!」


美「おかえりなさい、」



栞「なんだ、僕たちのチームが
  一番遅かったんだね」


大「まあ、当然の結果だろ?」


栞「あれ?なんか大河君感じ悪いね?」


琴「あっ、怒らないでっ」





皆がわんさかと盛り上がっている。
私は、刈真の傍に駆け寄った。


…?



彼は、なんだか浮かない顔をしていた。
心配になって、肩をポンっと叩く。


すると、
「あ…」と刈真が私を見た。



沙「お疲れさま、なんだか
  浮かない顔だけれども…どうしたの…?」



刈真は、私の問いに
「なんでもないよ、ありがとう」
と笑って返した。


けれど、私の気分が
晴れることはない。



「何かあるなら遠慮なく――――


「おぉーい」




沙・刈「!」




私の言葉をさえぎって
聞こえてきた声に振り向く。


連の持っていた水筒を抱えた
優一が、こちらに手を振っていた。

私たちの前に歩いてきた。



刈「お疲れ様です、優一さん」

沙「お疲れ様、」


優「うん、お疲れ…。
  話してるところ悪りぃけど、

  もう…別荘に帰るぞ…」



優一がゆっくりと
指を指した先を見つめると、

もう他のみんなが
帰る気満々で私たちを待っていた。


私と刈真は
顔を見合わせる。



沙「あ…」

刈「それじゃあ…帰ろうか」




彼は微笑んだ。






沙「…うん!」





私が頷いた後、
優一も含めた三人で

皆の輪へと入っていった。




これで山登りは終了だ!







/ 586ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp