第24章 星屑の泪
Bチーム
刈「さて、先を進みましょうか」
栞「くくくっ…吹雪姫
めっちゃ可愛いよ!!くくっ」
相変わらずの冷めた表情の中に、
少々の怒りを漂わせる刈真。
それはそうと、なぜ
栞鳳は笑っているのか。
その訳は…
翠「~~~っ
この上ない我が屈辱…!!」
涙ぐんだ瞳を何度も瞬きさせ、
彼女は必死に自分の髪を掴んでいた。
栞「ほんっと刈真君最高っ!」
刈「山頂までそれでいてください」
彼女の白くキメ細やかな頬には
黒のマジックで書かれた大きな花丸。
口元には、まるで昔のこそ泥のような
ぶっとく勇ましいヒゲの飾り。
瞼には偽の目が書かれ、
目を閉じても開いても
目を瞑っているようには
見えないようになっている。
そして仕上げに、美しく
たなびくポニーテールから、
髪型はスーパーサイヤ人へと進化した。
十五分程でこのありさまである。
栞鳳によれば、どうすれば
こんな髪型になるのだろう、
とのことである。
それについて刈真は
「さぁ、どうしてでしょうね」
と誤魔化している。
・・・恐ろしい。
翠はもうそんな事しか
考えていなかった。
だが、その時はっ、と
何かが脳裏をよぎる。
翠は急いで
刈真の隣へ駆け寄り、いった。
翠「ねぇねぇ、刈真君っ」
刈「はい?」
翠「刈真君さぁ、
沙織ともうエッチしたの?」
刈「・・・」
この瞬間、
刈真の脳が思考停止したことは
いうまでもない。