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「 水色の革命 」

第24章 星屑の泪





cチーム――――



大「まだかぁー?」


沙「もう…ちょっと、です!」


連「頑張って!」




小さく、けれど急な崖を前に、
沙織は片手の地図と睨みっこをしていた。

山頂までの道のりで、
この坂を通らずにいけるルートは
ないのだろうか。

…ないようだ。



いつまで経っても
地図を見ている私に、大河は
しびれをきらしたのか、

少し強い声で
「もうこの上に登るしかねぇよ」
と声をかけた。



大「いつまでも睨みっこしたって
  なんもできやしねぇんだからよ」



その言葉に、
少し胸が痛んでしまう。

悪いのは私だから、仕方ないか。



連「大河君!そんな
  口調で言ったら沙織ちゃんが
  可哀想だよ!もっと優しく!ね?」



しんみりとしていた私の隣で、
連がにこっと笑顔をつくった。


(連さん…)



自然と私は口角が上がる。
連は笑顔を私に向けて、

「スマイルスマイル☺」

と明るい声をあげてくれた。


本人の大河も、
「そうか…ごめんな、沙織。
 俺ってば短気だからすぐにキレて…

 ほんと、ごめんな」
と私に謝ってくれた。

そして、優しい笑顔を見せた。



沙「ありがとう、藤井さん。
  私もごめんなさい。

  もう、迷わないでここを
  登りましょう!そうすればもう
  GOAL目前です!」


大「おお!」


連「頑張ろうね」




良かった。
最後まで喧嘩しなくって。



皆にとって、最高な思い出と
なってほしいから…。





私は、「よし、」と
心を決めて崖に手を当てた。




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