第24章 星屑の泪
大きな切り株の前に来ると、
ドカッと刈真を座らせる。
その強引さに顔をしかめながら、
刈真はにやけ顔のふたりを見上げた。
翠「洗いざらい吐いてもらおうかねぇ」
栞「どういたしやす?お代官様~」
しめしめ…と薄気味悪い
笑顔のふたりに、刈真は口角を
引きつりながら顎を引いた。
刈「本当…やめてくれません?」
媚びを売るような微笑みで
ふたりを見つめてみる。
すると、「はん!」と
鼻で笑われた。
翠「そんな顔あっしらには
通じるわけなかろうな! なぁ?」
翠は勝ち誇るような笑みで
栞鳳を横目に見た。
栞「へいへい、そうでありんせぇ
刈真君、白状なせれぃ」
その変な悪代官キャラ
やめてもらえないかなぁ…
刈真はそう思っていた。
だが、一行に事は終わらないらしい。
刈「…めんどくさいね」
静かに、刈真の低く小さな声が響く。
その声に一瞬ふたりは
肩を震わせた。
翠「(ね、ねぇ、刈真君怒ってる…?)」
栞「(怒ってるね♪いやぁ、愉快!)」
翠「(ここはもうストレートで
いくしかないでござるか?)」
栞「(そうですそうです、
ここは貴女様の出番でありやす)」
刈「なにこそこそしてるんですかぁ?」
ひそひそ話をしていたふたりの
後ろから、物凄い威勢のある雰囲気が
漂ってきている。