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「 水色の革命 」

第24章 星屑の泪






cチーム―――



日差しが相変わらず蒸し暑い。
けれど、背高い木々が

少しでも直射日光を
防いでくれているので、
さほど苦しくもなかった。


むしろ、
綺麗な木漏れ日が見れて
嬉しいぐらいだった。



連「旅行の他に、皆は
  何処か行こうと思ってる?」



私の後ろを歩いていた連が、
隣に寄ってきた。



沙「特に予定はないですけど…。

  あ、一回
  実家に戻りたいなぁとも…」



もう家族にずっと会っていない。
刈真のことも話したいし、

母親と父親の顔を第一に見たくなったのだ。


連は、「そっかぁ」と
優しい笑顔を見せてくれた。


大河は、私たちの会話に
口を挟んでくる。



大「俺は美紀と
  遊ぼうと思ってるぜ」


連「青春してるんだね、大河君は」




母親のように大河を見つめる連。
大河は、嬉し恥ずかしそうに

鼻を擦りながら「まあな」と笑った。


私は、微笑みながら前を見る。


すると、
木々を抜けて広い崖に出た。



私と大河は、
「わぁ!」と目を輝かせて
柵の方に走り出す。


崖から見た景色は、
とても美しいものだった。


山々がまるで海のうねりのように
波を果てしなくたたんでいる。

ここで夕日を見れば、
さぞかし絶景なことだろう。


隣で景色を見つめていた大河が、
小声で何度も「すげぇ、すげぇ!」
と声を上げていた。





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