第23章 さあ!海へ!!
バーベキュー場に着いた私たちは、
さっそくお昼作りに取り掛かった。
メニューはカレー。
優一が食べたいと言ったからだ。
こういう旅行とかのお昼は
カレー、という感じもするし、
皆と共同作業をするには
もってこいのメニューだった。
美「飯盒炊爨、これよ」
刈「ありがとうございます」
翠「ゆういちー!
おたま!おたま頂戴!」
優「はい」
琴「違う!それ玉ねぎだよ!?」
栞「お米は焦げ目がつくのがいいよね♪」
大「はあ!?米は
もっちもちがベストだろうよ!?」
連「ほらほらっ、喧嘩してないで
火、つけるよー、ね?」
皆がわんさかと楽しそうに
作っている姿を見て、私は
笑みがこぼれてくる。
頬をさらりと撫でるような
涼しい風が吹き、私は垂れた
髪を耳にそっとかけ直した。
…楽しい。
私は、
旅行に来て良かった、と心から思った。
林の方からは、
愉快に鳴く蝉の音がこだましていた。