第23章 さあ!海へ!!
ザァァ…、ザァァァァン…
浜に到着した翠は、
水を吸い込んで重たい
スカート水着をギュッと絞る。
腰についているフリルも、
一緒に絞りこんだ。
翠「あー…やっぱビキニの方が
動きやすかったのかなぁ?」
独り言を溜息の代わりに
発した後、翠は濡れた手を
ひらひらとさせて辺りを散策する。
浜の近くはもう林。
奥の方はもう暗くなっていて、
入ったら迷いそうだ…と思った。
翠「ん?」
その時、翠は
海岸の高い崖を見つけた。
ここからすぐ近くだ。
翠「あ、あれって
もしかして幸宏さんが…!!」
――――この地に古くから伝わる伝説
――――『 星屑の泪 』
別荘の管理人である
幸宏から聞いた話を思い出し、
翠は全速力で
崖を目掛け走り出した。