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「 水色の革命 」

第22章 ✝バイト戦記✝Ⅲ







沢山笑いあった。


すごく、息抜きができたと思う。
でも、何かが心に引っかかった。


それだけが、私の
心を次第に支配してくる。


恐怖心からか、
気づけば私は自身の胸元を
ギュッと掴んでいた。




…なんでだろう。


どうして、気持ちが晴れないんだろう。




あの悪夢はもう終わったはずなのに。
戦いは、終わったはずなのに。



今思い出すと、
ズキン、と胸が痛くなる。





あの、実咲の哀しそうな表情。



あの、奈菜美の言葉。



あの、連の謝罪の言葉。






全部、全部が引っかかる。


どうしてこんなに苦しくなるのだろうか?




いや、そんなの
知っているじゃないか。







「私が、我慢すれば良かったんだ」








咄嗟に、そう呟いていた。


皆の視線が私に集中する。






栞「どうして、そう思うの?」




栞鳳が、優しい顔で
問いかけてきた。





沙「…さっき、連さんが
  私に「ごめんね」って言ったんです」





とても哀しそうな顔で。





栞「それで?」






沙「…どうして、
  連さんが謝るんだろうって。

  連さんは、何も悪いことしてないのに。


  連さんは…何も
  知らなかっただけで、
  決していじめとは関わっていませんっ

  なのに…どうしてって。」






どうして、謝るんだろうって。

















どうして、











そんな顔をするのって。

























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