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「 水色の革命 」

第22章 ✝バイト戦記✝Ⅲ







ガチャ…





実「ん~んん~♪」








実咲の声が聞こえる。



私は、側に積み上げられていた
ダンボール箱の影に身を潜めていた。


彼女はまるで
俗に言う「勝負服」のような
格好で裏口へ向かっている。






(…まさか実咲さんが…)






私は彼女の背中が見えなくなるまで、
じっと、目が離せなかった。




…彼女は嘘をついたんだ。





ずっと前にお世話になった時は
すごく優しい先輩で、

一気に好きになれた。



でも、最近入ってきた沙織という
女の子には随分と冷たい。


この前、たまたま彼女達が
沙織といたところを見たのだが



彼女を置いて、
実咲と奈菜美の
二人だけが大笑いしていた。



あまり考えたくはなかったが、
今、この状況を知った以上、

実咲に無償に腹が立った。





(…っ、証拠を握ってやる…!)





咄嗟に頭に浮かんだ言葉を
そのまま私は行動に移した。



彼女を尾行することにしたのだ。




お店には申し訳ないが、
どうせ私は倉庫管理の仕事だ。






少しの間だけ、許してください。







そう心の中で唱えると、
急いで更衣室で私服に着替え、

彼女が出て行った裏口を抜けた。





(…! いた!)





遠くに実咲の姿を確認した私は、
急いで彼女を追いかけていった…。







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