第22章 ✝バイト戦記✝Ⅲ
実「…!!っ」
実咲が、手を止めた。
目の前に現れた栞鳳に
驚いたからだ。
さっきまで何処を見渡しても
いなかったのに、彼は突然現れた。
流石の私も少々ビックリしている。
実「おっ、お前は…っ!!!」
栞鳳は、ゆっくりと微笑み、
実咲に一歩、近づいた。
栞「どーも♥、動画に映ってたその男です☆」
実「!!!…っ」
実咲は、栞鳳の言葉を聞いて
狼狽したように妙な瞬きを繰り返した。
きっとかなり動揺している。。。
そんな彼女を放ったまま、
栞鳳は刈真の方へ向き返った。
栞「僕が出なきゃ
殴られるところだったね?」
刈「素直に感謝します。」
二人はお互いに
格好良く口角をにこりとあげると、
実咲を集中的に睨みつけた。