• テキストサイズ

「 水色の革命 」

第22章 ✝バイト戦記✝Ⅲ





















栞「ハイ! お疲れさ~ん!!」







パチパチと拍手をしながら

栞鳳は物陰から姿を現す。





翠「ふーっ 疲れたぁ~」




真っ白な美しい女=翠は
ぐっと背伸びをする。




優「腹へって死にそう…」




血だらけの男=優一は
本当に死にそうな顔で

食べ物を求めてきた。


すぐさま刈真が側にあった
コッペパンを手渡す。




刈「如月さん、大丈夫ですか?」


優「し、死ぬぅ…」




コッペパンをもらった優一は
すぐさまガブッとかぶりついた。

まだ表面がサラサラしていて
口に含んだときのあのとろりと
溶けていく食感に、優一は

目を輝かせて喜んだ。




栞「いやーっ
  ほんっとに君らは面白いね~♪」


翠「まあ、演技には自信あるし!」


刈「如月さんが『腹へった』と
  言ったとき、少しヒヤッとしましたけど…」



栞「まぁ、成功したからいいんじゃなーい?」





ニヤケ顔で栞鳳は
その場に座り込んで気絶している
奈菜美を見下ろしながら言った。


その場の皆も
自然と目線が奈菜美に移る。





翠「本当にこの子達は許せない…っ」



優「嶋瀬…こいつのこと、
  本当に好きになったのかぁ?」


いつの間にかコッペパンを
平らげていた優一が、

刈真に顔を向けて呟いた。


刈「そうではありませんよ、
  僕には沙織がいますから。」


刈真は、
当然でしょう、と言わんばかりの
笑顔をみせた。









  
/ 586ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp