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「 水色の革命 」

第22章 ✝バイト戦記✝Ⅲ





刈「あ…。」



いきなり刈真が足を止める。

奈菜美は少し後退り、
刈真に向かって「どうしたの」と首を傾げた。

すると、刈真が
スっと微笑む。


奈菜美は一瞬その笑みに
肩を震わせた。







奈「(あれ?…なんで…?)」






奈菜美は刈真に
何故恐怖を感じたのか分からなかった。

思い違いかと思い、
彼に微笑みかける。

すると、いきなり彼の顔が
こちらに向いた。



奈「っ!?」


刈「奈菜美さんっ、もし良ければ…














  僕の家に来ませんか?」












奈「っへ!?」









思いもよらぬ大発言。


クラっとなりそうな奈菜美は
必死に笑顔で誤魔化した。



奈「いいいいい家に!!!!??」


刈「はいっ」


万遍の笑みを浮かべ、
刈真はまた歩き出す。


奈菜美は刈真の背中を
数秒間見続け、足が動けずにいた。




奈「よっ喜んで!!!!」



















拝啓 ママ

この度、私はなんと、なんと!!

好意を寄せている天使様から
家へ来いとのお誘いを受けました!!

嗚呼っ…なんということでしょうか…

きっとこれは
何かのご褒美なのでしょう。

ママ、この褒美、
私はしっかりと受け取りに行きます…!










栞「な~んてこと、考えてんのかな?」



翠「会長…趣味悪すぎ…(汗)」



栞「それは光栄だよ!」



翠「いやっ褒めてないから!!?

  それにあの刈真君のことを
  天使様とか…。ありえないっ!!

  とにかく悪趣味すぎるよ!!」



栞「吹雪姫、」


翠「!な、なにっ!?」




栞「本当に信頼している友達が
  困っているのなら、

  体も頭も張るのは当たり前なのさ?

  それが、昔っからの友達って感じ。
  まぁ、僕は一回刈真君を
  殺そうとしたんだけどね?」




サラッと恐ろしいことを
最後に残した栞鳳は微笑んだ。





翠「…昔っからの友達ねぇ…」








刈真の背中を見つめながら
翠は素っ気なさそうに呟いた。








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