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「 水色の革命 」

第22章 ✝バイト戦記✝Ⅲ





何歩か歩いていくと、
つい気になってしまうのは隣の彼。

奈菜美は頬を
赤らませ、口角をニッとあげていた。



刈「今日はお店、混んでいたのですか。」


奈「え!?あ、うん!」


刈「そうですか。」



相変わらず彼が返してくれる
スマイルは格別だ。





誰にも渡したくなくなるような…







奈菜美はさらに口角を上げる。
それに気づいていないのだろう刈真は
にこにことした顔のままだった。


そこから会話はまぁ続かず、
ポンっと路地裏を出た辺り。

奈菜美は、この前のことを
思い出して刈真に顔を向けた。


奈「刈真くんっ」

刈「?はい。」


奈「えと…っこの前のは本当にゴメンね。
  私…なんか独占欲がちょっと強くて…」


申し訳なさそうに頭を
下げた奈菜美は、刈真の反応を待った。

すると、刈真は言う。



刈「ああっ顔を上げてください。
  僕は別に気にしていませんよ。大丈夫。」




言われたとおり顔を上げると
そこには笑顔の彼がいてくれていた。


奈菜美の心はすぅっと
晴れやかになる。


笑顔で「ありがとう」と
言うと、また歩き始めた。





























栞「さーて、じゃあ…





















   始めようか――――――。」













歩いていくふたりの影を見つめながら
栞鳳は大きく微笑んだ。










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